こだわりの目立たない矯正

こだわりの目立たない矯正

計算書類及び監査報告書は、商法の例に従い、本店に5年間、支店に3年間据え置かれる(資産流動化法94@)。 また、社員総会後、貸借対照表、損益計算書又はそれらの要旨は公告される。

(1)監査役SPCには、一人又は数人の監査役を置かなければならない(資産流動化法79)。 SPCにおいては、監査役は、SPCに対する投資家を保護するという目的を実行せしめるのに、非常に大きな役割を果たしている。
イ.監査役の権限監査役は取締役の職務の執行を監査するため(資産流動化法80)、いつでも取締役及び使用人に対し営業の報告を求め、若しくはSPCの業務及び財産の状況を調査し、又は取締役に対し意見を述べることができる(資産流動化法80A)。そのため、監査役は次のいずれかに該当することが認められる場合には、当該取締役(「非行取締役」という)以外に他の取締役があるときは当該他の取締役に対して、非行取締役以外に他の取締役がいないときは社員総会(特定社員を構成員とするものに限る)において、その旨を報告しなければならない(資産流動化法81)。 @SPCの目的の範囲内にない行為その他法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する行為、又は、A@の行為をするおそれ監査役は、上記事項に該当する場合において必要があると認めるときは、取締役に社員総会の招集を請求することができ、社員総会において、監査役は非行取締役の解任に関する議案を提出することができる(資産流動化法81C)。
口.監査役の資格監査役が置かれるのは取締役の職務執行を監査することが目的であるため、当然のことながら監査役はSPCの取締役又は使用人を兼務することはできない(資産流動化法82)。 また、その他、以下の者も監査役になることができない(資産流動化法84、同66)。
ハ.会計監査人の権限等会計監査人は、いつでも、SPCの会計帳簿及び書類の閲覧若しくは謄写をし、又は取締役及び使用人に対して会計に関する報告を求めることができ、その職務を行うため必要があるときは、SPCの業務及び財産の状況を調査することができる(資産流動化法91@A)。 二.監査役に対する会計監査人の報告会計監査人は、その職務を行うに際して取締役の職務執行に関し不正の行為又は法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを監査役に報告しなければならず、監査役は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人に対して、その監査に関する報告を求めることができる(資産流動化法92@A)。
ホ.会計監査人の解任会計監査人については、いつでも、社員総会の決議をもって解任することができる(資産流動化法88)。 また、会計監査人は、次の各号のいずれかに該当する資産流動化計画の定めによる特定資産の管理及び処分が終了し、かつ、特定社債及び特定約束手形の償還及び支払又は特定目的借入の弁済を完了したSPCが新たな資産流動化計画に基づく資産の流動化に係る業務を行うときは、当該SPCの取締役は、優先出資社員の存在しない第一種SPCにあっては遅滞なく、優先出資社員の存在する第二種SPCにあっては資産流動化計画の定めにより優先出資を消却する前に、当該SPCの貸借対照表を作成し、社員総会の承認を受けなければならない(資産流動化法119条)。
SPCの解散1解散の原因SPCは、次に掲げる理由によって解散する(資産流動化法121)。 2.社員総会における解散決議SPCの解散決議については、商法405条と同様に特別決議によって行われる。
すなわち、第1種SPCにあっては総特定社員の過半数であって総特定社員の議決権の4分の3以上に当たる多数をもって行わなければならない。 この場合において議決権を行使することのできない特定社員についてはこれを総特定社員の数に、行使することのできない議決権についてはこれを議決権の数に、それぞれ算入しない(資産流動化法122@A、114A)。
優先出資社員を有する第2種SPCにおいては、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した社員の議決権の3分の2以上にあたる多数をもって解散決議を行わなければならない(資産流動化法122A、38の2C)。 上記の解散決議については、SPCの資産流動化計画の定めによる特定社債の償還、特定約束手形の支払及び特定目的借入れの弁済が完了した後でなければ、決議することができない(資産流動化法122B)。

3.判決による解散SPCにおいては、次に掲げるようなやむを得ない事由があるとき、@特定資本の、10分の1に当たる特定出資数を有する特定社員又はA発行済優先出資の総口数の10分の1以上に当たる優先出資社員は、SPCの解散を裁判所に請求することができる(資産流動化法123)。 SPCが解散したとき、「破産」、「解散を命じる裁判」及び「金融再生委員会の発する解散命令」による解散を除き、SPCの取締役が当該SPCの清算人となる。
ただし、定款に別段の定めがあるときはその定めにより、又は社員総会により、他の者を清算人に選任することができる(資産流動化法125)。 「解散を命じる裁判」による解散の場合は、利害関係人又は法務大臣の請求により、または職権をもって裁判所が清算人を選任する。
他方、「金融再生委員会の発する解散命令」による解散の場合は、利害関係人又は金融再生委員会の請求により、又は職権をもって裁判所が清算人を選任する。 これは他の法令における許可等の主務大臣による取消が解散事由となっている例にならっている。
SPCの清算SPCの解散が決定すれば、清算人の決定、財産調査の報告、計算書類の作成と監査、残余財産の分配及び清算人の解任、という手続きにより解散が行われる。 清算の手続きは、ほぼ商法と同様であり、特別清算については商法そのままとなっている。
清算人の決定2.財産調査の報告清算人は、就任後遅滞なく、SPCの財産の現況を調査し、「財産目録」及び「貸借対照表」を作成し、これらを社員総会に提出して、その承認を求めなければならない。 その財産目録及び貸借対照表の承認については、特定社員だけでなく、優先出資社員にも議決権が与えられている。
清算人は、社員総会の承認を得た後遅滞なく、上記の財産目録及び貸借対照表を裁判所に提出しなければならない(資産流動化法126)。 3.計算書類の作成と監査清算人は、定時社員総会の会日から5週間前に事務報告書を、その会日の3週間前にこれらの附属明細書を、監査役に提出しなければならない(資産流動化法127)。
4.解散の登記SPCの解散は、商法と同様に、登記され、公示される(資産流動化法124)。 5.清算人の解任清算人は、裁判所によって選任されたものを除き、常に社員総会の決議をもって解任することができる(資産流動化法129@)。
この場合、優先出資社員にも、その解任について議決権が与えられている(資産流動化法129A)。 金融再生委員会の解散命令により解散したとき、利害関係人又は内閣総理大臣の請求若しくは裁判所の職権により選任された清算人については、裁判所は、利害関係人又は内閣総理大臣の請求若しくは裁判所の職権をもって解任することができる(資産流動化法129B)。

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